ひがし東京夜間救急動物医療センター

開業したOBからのメッセージ

目黒動物医療センター  
院長 園田 浩治

http://www.meguro-ah.com/

求人情報 ひがし夜間救急動物医療センターの画像084

1.夜間救急で働く魅力

求人情報 ひがし夜間救急動物医療センターの画像085  一番の魅力は全ての出会いです。
 まずは、自分を育ててくれる人達との出会いです。ここで言う「育ててくれる」とは教えてくれるという意味ではありません。自分が大きく変われる人との出会いの財産を意味します。臨床医は普段限られたメンバーの中で医療を行っておりますが、夜間救急には出身、年齢、経験、全てにおいて全く違う環境から来た先生や看護師さんが集まっております。先輩後輩に関わらず出会う人すべてにどんなお話しを聞いても新鮮で新しい発見があり、一緒に医療を行う事で自分自身が大きく成長します。一人とのたった一度の出会いでも生涯の財産になります。
 次に動物との出会いです。普段遭遇する事の少ない病気を抱える動物を診る事はもちろんですが、地域によって飼っている動物に偏りがあったりします。大型犬、中型犬、小型犬、様々な種類の純血種の猫、沢山の小動物、と今まで見た事のない種類の動物に出会える事が多いです。そして、そこで出会った動物との経験が今後の全ての臨床現場での医療に繋がっていきます。
 最後に飼い主様との出会いです。普段でも様々な考えをお持ちの飼い主様とお話しをする機会があると思いますが、より多くの考え方を持っている方々とインフォームドをする機会が増えます。特に救急病院ですから、重症な動物を目の前にしている飼い主様は様々な不安を抱えています。同じような病気の動物が100頭いたとしても、100人の飼い主様が抱えている不安は全て違いますから、100通りのインフォームドになります。その日出会ったばかりの飼い主様に不安を少しでも取り除いてあげられるインフォームドは非常に難しいですが、沢山の飼い主様と出会うことで、1頭に動物に対し、その飼い主様の考え方に合ったオンリーワンの動物医療を繰り広げることができる臨床医に成長していきます。そして残念ながら助けられない動物がいたとしても、一人の獣医師が、飼い主様の心を救う事もあるのです。

2.夜間救急で得られた経験

求人情報 ひがし夜間救急動物医療センターの画像086  臨床医にとって大切な物全ての経験が得られます。
通常の診療の流れは受付、問診、診察、検査、治療、最後にインフォームドして帰宅、という流れが多いと思いますが、救急医療の現場ではこのように理想の流れをとる事ができない場合も多くあります。エマージェンシーで来院されるケースはゆっくりと受付、問診をしている状況ではなく、動物を助ける事が最優先される救命から始まります。来院されてすぐに飼い主様の目の前で救命治療をしながら同時に問診を取り、検査を進めて、診断をしていきます。緊迫した状況の中で、リアルタイムにインフォームドが始まります。ゆっくりとインフォームドしている時間もなく状況を短時間に明確に説明し、今後の決断をその場で飼い主様に選択して頂くことになります。そのため、全てにおいてスピードが必要とされます。
来院された動物を診て、その動物に今何が必要なのか、今何をすれば救命できるのか、を瞬時に判断し行動に移さなければなりません。同時に来院されたばかりの飼い主様に瞬時にインフォームドして、納得されたうえで救命に入ります。たった5分でも、判断や行動が早ければ助けられる動物は沢山います。救命で必要な事、それは、スピーディーな判断力、問診力、診断力、治療能力、優先検査順位、インフォームド力にあります。さらに、上記で説明した状況は1頭とは限りません。同じような状況が4頭も5頭も重なる事も当然あります。その度に最優先順位を常に自分で判断しなければいけません。そして、最初に下した最優先順位は5分後、10分後の動物の状況によって、常に入れ替わっていきます。このような状況の中1頭でも多くの動物を救命することが救急の臨床医です。それは夜間救急に限ったことではなく一般臨床でも必要な事なのだと思います。私にとっての夜間救急での経験は、臨床医としての大切な物全てを与えてもらった財産だと思っております。

3.夜間救急勤務に興味がある獣医師へのメッセージ

求人情報 ひがし夜間救急動物医療センターの画像087 「救急の経験なくして、臨床医は務まらず」
一頭でも多くの動物を助ける事
助けられない命があったとしても、一人でも多くの飼い主様の心を救う事
これが臨床医の全てです。